2021年6月29日火曜日

Spoiler Alert!: Ms. Yuh-Jung Youn from "Minari"

 "Minari" is a motion picture released in 2020, and regarded as one of the best movies of the year.


※ネタバレ注意※

ストーリーそのものの解説はありませんが、文章の中でネタバレする部分もあるかもしれません。

まだ映画を観ておらず、ネタバレを避けたい方は、映画視聴後に当ブログ記事の閲覧をお願いします。


今回は、その「ミナリ」から。

映画そのものについてのレビュー、というよりは、素晴らしい演技で第93回アカデミー助演女優賞を受賞したユン・ヨジュンさんから、英語を学んでみましょう!


この映画で、賞を総なめにしたユン・ヨジュンさんの、英語でのスピーチを聞きましたか?


そのスピーチも、素晴らしい、の一言に尽きます。


御年74歳だそうです。

母とほぼ同い年。

ここで言いたいのは、うちの母が、ユンさんほどのスピーチを英語でできるだろうか?(いや、できない)

ユンさんは、アメリカ合衆国での生活経験もあるご様子。

その点でも母と比較にしようがないのですが、それにしても、です。



まずは、BAFTA: British Academy of Film and Television Arts にて受賞した際のスピーチがこちら。


Yuh-Jung Youn's Wonderful Speech for Winning Supporting Actress for Minari | EE BAFTA Film 2021



凄いんですよ。

アクセントがどうこうとか、文法だのそんなこたーどうだっていいんです。

会場の人たちを、爆笑させてるんですよ?!

そりゃ、俳優としてのキャリアもあり、人前で話すことには慣れているでしょう。

演技もお手の物だとは思います。

ただ、それら全部を入れて考えても、凄い。

自分の立ち位置、見られ方、受け止められ方などの客観性と、それを瞬時に実行する能力ですよね。

母国語じゃない言葉で話す時って、母国語の数百倍頭を働かせないといけないんですけど、そんな苦労や努力は一切見せずに、軽やかに強烈なユーモアをぶち込んでくる辺り、脱帽。


これは、海外のニュースでも話題になりました。

Please google, you will find lots of news article on her "recognized by British people known as very snobbish people and they approved me" line. 



そして、アカデミー賞を受賞した際のスピーチがこちら


Yuh-Jung Youn Wins Best Supporting Actress | 93rd Oscars



Literally, I cried the tears of joy and laughter over her speech, and the sense of her politeness, gratitude and generosity brought up a lot of emotions to me all at once. 

Was there a script prepared? Of course it must have been! But the delivery of that prepared script, the speech was up to her at that moment when she was on the podium. 


映画での演技もとても自然で素晴らしかったのですが、それを凌駕するぐらいのインパクトと、ユーモアと、暖かな視線と、感謝の気持ちと、そしてまたユーモア(笑)で会場を一気に引き付けるこの凄さ。

いやぁ、凄い、としか言葉が出ません。



このアカデミー賞スピーチも、ニュースで話題になりました。

ブラッド・ピットさんに「初めまして」という辺り、もう…

(注:ピットさんが創設、CEOを務める Plan B Entertainment がプロデュースしたのが、この映画「ミナリ」。ユンさんにとっては出演した映画のプロデューサーたちのCEOにあたる。)




ユンさんのこのスピーチは、英語が母国語ではない私たちが目指す大きな方向性のひとつとしてとても良い例だと思います。


ネイティブはネイティブなりの、外国人は外国人なりの、それぞれの良さを活かす。


それでいいんじゃあないでしょうか。